転職理由は多くの会社の面接で尋ねられる質問である。その多くは人間関係や待遇などに対する不満が挙げられるが、ネガティブな転職理由は面接でそのまま面接官に伝えるべきではない。なぜなら、仮に採用したとしても社内で同じ不満を抱き、早々に退職するのではないかという印象を面接官に与える可能性があるためだ。また、例えば「上司（または同僚）との関係に問題があったため」と答えれば、人間関係を築くのが苦手な人間であるとも捉えられかねない。

この場合は、例えば「新たな職場でより多くの人と関わり、自分の見識を広げたい」などとポジティブに変換して答えることが、面接で好印象を与えるために有効である。変換が難しい場合には、正直に転職理由を答えた上で、ポジティブな答えを付け加えるべきである。例えば「残業が多く、体力的に勤務が難しかった」ということであれば、「業務時間内で最大限の成果を挙げられるように努力したい」といった答えを付け加えることで、採用すれば会社のために積極的に尽力する人材であるという印象を与えることができる。もし難しいようならポジティブな転職理由にする方法をまとめた参考サイトをみることもおすすめする。

また正直に答えることが、かえって面接官に対してのアピールになることもある。マニュアルにあるような「スキルアップのため」「経験のため」といった誰でも言えるような型通りの返答では、アピール力に欠け、面接官に与える印象も薄い。面接では「何を目標に、今後どのように努力していくか」を面接官に十分に伝え、何より会社にとって有用な人材であると思わせることが重要である。