なぜ企業は転職理由を尋ねるのか?

なぜ前職を辞めて転職を希望したのかに関しては、面接で必ず聞かれる重要な質問のひとつだ。この質問に対するベストな答えは、正直に退職した理由を言うことでもなく嘘をつくことでもない。人間は本音ではない事を話そうとする時に、当事者が考えている以上に不自然な話し方になってしまうので、面接で好印象を与えたいと考えるのであれば質問に隠された企業の本音を読み取ることが大切なのだ。

企業がなぜ転職理由を聞くのかは、それを聞くことによって応募者が入社後に活躍する人材なのかどうかを見極めたいからである。履歴書等の書類でチェックすることで業務経験やスキルの確認はできるが、応募者の持っている働くモチベーションに関しては書類を見るだけでは理解することができない。企業はいくつかの質問によって応募者が入社後に意欲的に働いてくれるのか、応募者と企業のマッチングはどうかといったことを確認しているのでだ。そうした企業側の本音を理解することで、応募者は企業に対してプラスの印象を与える対応が可能となってくる。

面接官が一番知りたいことは、書類に書かれていない部分なのだ。例えば応募者が前職を辞めたように、何年か後に転職してしまわないかどうかなどを観察している。従って応募者は面接を通じ、企業で実現したい仕事をきちんと伝えていく必要がある。
面接対策としては、仕事を通じて何を実現したいのか?これからどうしていきたいのか?それらを自分の言葉でポジティブに言い換えた後、自身の前向きな仕事への思いを整理して文書にまとめてみる。それを応募先の企業にしっかりと伝えることが面接対策にもなるのだ。